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フレーム bike friday Poket Lliama バイクフライデー ポケットラマ

フレーム.コンポ
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フレーム BIKE FRIDAY Poket Lliama バイクフライデー ポケットラマ

米オレゴン州ユージーンにて設計、製造されるハンドビルドのバイクブランド「バイクフライデー」
その走行性能の高さから、特に欧米で人気が高く、バイクフライデーでブルべをする人、ワールドトラベルをする人なんかも多いとか。

自分は以前より、ごく一般的な社会人でも手軽に海外ツーリングをできないか、定職に就きながら、冒険家じゃなくても、休みの期間で世界中を飛び回れないか、普通の人達でももっと手軽に海外ツーリングする方法がないか、そう思い実行する方法を考えてきた。(実際今の時代そのハードルは年々下がっているだろうし、そういうやり方をしている人も沢山いる)

現状、飛行機輪行の方法として段ボールに箱詰めして預け荷物として送り、帰国時も箱を調達し、詰めて送るのが最もスタンダードな方法だとは思うけど、その場合、超過料金がかかることがあって、自分の場合、セントレアからシンガポールに飛んだ時¥16000払うことになった。
もしそれが、大陸横断等の長い旅なら超過料金を払ってでも、走行性の高いフルサイズ車を持ち込むことにメリットがあると思う。
しかし、前述のように一般人にできるであろう、一週間そこらの旅行の場合、それをその度に払わされるのでは割に合わない。いちいち箱を調達するのも時間が限られるツーリングである以上極力したくない。

おおよその航空会社の預け荷物規格が三辺で203cm、23kg。
この基準をクリアし、超過料金を払わず、楽に飛行機輪行して展開、撤収するとして、デモンタのフレームをオーダーすることやKHS等他の折り畳み車も検討したけど、最終的にバイクフライデーのコンセプトであった[旅をする為の自転車]に共感したので購入に至った。

このPocket Lliama(ポケットラマ)はMTB仕様の折り畳みツーリング車
バイクフライデーのラインナップで一番堅牢のオフロード寄りのモデルでタイヤクリアランスも2.1インチ。(使ってた感じ、2.3でも入ると思う)
BBハイトも他のモデルよりも高めでヒットしにくく、悪路でも操縦しやすい設計。
一部特殊な部分もあるがおおむね汎用品のパーツで組むことができ、タイヤも入手しやすく種類も多い406(20インチ)規格。
ごくありふれたパーツで組めるというのもツーリング車の条件。

普通は完成車販売のようだけど、自分はどのみちパーツは総取り換えすることになってしまうのでフレーム単体で注文、下記の要望を取り入れアップチャージして注文してもらった。

・ヘッドパーツを標準ノーマルからアップチャージでクリスキング
・メインフレームを最も丈夫なヘビーウエイト仕様(~150kgまで対応)、三角形状のダイヤモンドフレーム。
・ツーリング車らしく標準のディスク台座にプラスしてVブレーキ台座を追加。
・カラーをアップチャージのかかるメタリックのレッド、デカールを標準のホワイトからイエロー。
フロントキャリアを追加注文。
・ネームプレートの注文。

上記の仕様で、別途送料が200ドル程度、支払いはドル立てで当時の為替は1ドル113円。
計19万程の支出になった。
今後買う人の参考のため見積書等も添付したかったのだけどデータが飛んでしまったためその辺の細かい内訳はあしからず・・

納期は2月の1週目の週末にお願いしてから、納品が8月の1週目と約半年かかった。
これは販売店の対応にもよると思うけど、どうも自分のオーダーが宙ぶらりんで、返答がなかったので、こちらが催促の電話するまでの最初の3週間くらい放置されてたっぽい。
通常の納期は3~4ヵ月というのが妥当らしい。

始めに書いておくけど、このフレームの購入は決して気持ちの良い買い物ではなかった。
ほぼ販売店の対応に起因するものかとしれないので書こうか書くまいか迷っていたけど購入を検討している人の判断材料の一部にしてほしいと思ったのでマイナス面も書くけど決して販売店やモノの悪口を言いたいわけではないので一例として捉えてもらいたい。

フレームが届いたときにバラシて確認したのでまずは重量から。

メインフレーム1877g(ヘッドパーツ込み)
通常モデルは楕円のメインチューブ一本だけどこれはダイヤモンドで三角フレームなので多分ノーマルより格段重い。
というか、この時点で自分のクロモリ700Cツーリング車のフレーム重量とほぼ同等

チェーンステー&シートステーのリア三角部(メインフレームとの結合ボルト込み)
976g

シートポストのマスト部。クランプ込みで542ℊ

ステアリングコラムのポスト。485g
これは後々ポジション出した後にカットしたので、基本的にあと数十グラムは軽くできると思う。

フロントフォーク842g
これに関しては、この時点で既にクロモリの700Cツーリング車より重い。
コラム径はスーパーオーバーサイズで1-1/4(31.8mm)という流通の少ない仕様。
カタログみて、緩いスローピングのフォークだと思っていたのだけど、届いた現物はゴンブトのストレートフォーク。
海外のサイトとか色々調べた感じ、おそらく、標準がスローピングフォークでダイヤモンドフレームで注文するとストレートフォークになるっぽい

しめて総重量4722g(ヘッドパーツ、シートクランプ込み)
このフレームは一番頑丈なポケットラマでなおかつダイヤモンドフレームなのでバイクフライデーの自転車の中ではもっとも重いフレームになると思うけどそれでも重すぎる。
下手なフルサイズクロモリツーリング車より重い。
激オモすぎる。

飛行機輪行する前提で購入を検討していたので、注文する前から取り扱い店に、フレーム重量はどのくらいなのか何度か聞いていたのだけど、おそらくあまりデータがないのか釈然とした返答が得られていなかったのだけど、それがまさか、ここまで重いとは思っていなかった。
この重量では超過料金を回避できるのかは正直疑問というか、重量だけで言ってしまったら普通のツーリング車より重い可能性すらある。

チューブの肉厚も1.5mmくらいある
一般的なプレミアムクロモリチューブだと0.8~0.6~0.8のバテッドといった風に強度の要らないところは薄くなってたりすると思うけどおそらくこれは無垢のストレートなチューブ。
全編肉厚は同じくらいなんだと思う。

BBまわり
もっともオーソドックスなJIS/BSAねじ切り68mm
個人的に驚いたのがダウンチューブやシートチューブの面に穴が開いていないこと。
ハンドメイドフレームって溶接時にチューブ内に熱がたまって膨張するのを防ぐため穴が開いているモノだと思っていたのだけどそれは無し。

ヘッドチューブ内も同じくで穴は開いていない。
まあ詳しくないのでわからないけど、溶接の仕方によってはそんなもんなのかもしれない

因みにバラす方法は、ボルトとかノックピンで留まってるだけなので普通に自転車組める人なら難なくばらしたり組み立てたりできると思う。

フロントフォークエンドにはダボが一つ。
ディスクのマウントは標準的なISO。
ディスクに干渉しないよう左内側にはつぶしがはいっている。

リアエンドのダボは一つ。
ディスクの台座はチェーンステーシートステー双方から取り付けるという特殊な留め方。
このため通常の一般的なISO規格と違ってスペーサーで調整することができない。

このマウント方式の弊害として調整の遊びが全くなく、使いたかったユニットではローターに対してパッドが3~4mmほど当たっていない状態になってしまい使用不可。
使っているのはhayesのCXPRO、160mmディスク。こんなにパッドズレた状態ではちょっと怖くて使えない。

TRP SPYREもダメ
2,3mm程隙間がある。

Shimanoもダメ。
こちらも2mm程たりず。

もうここまでくるとフレームの精度の問題じゃないかと思い見てもらおうと思い店に持って行った。
面倒なやり取りの末、結論から言うとAvidのブレーキユニットでないと適正につかないとのこと。

店に持ってってからこの結論に至るまで2週間くらいかかった。
その間、自分でも調べてみて、bikefridaytokyoのメールフォームからも問い合わせてみたが「購入店にて確認してほしい」との返答
後から調べたらこのサイトは、一自転車屋であるイークルさんによるバイクフライデー販促用のサイトみたいなので代理店みたいなものではないらしい。のでまあ、少し紛らわしかったけどこの返答でここは納得。
Bikefridayのツイッターアカウントにリプライ送ってみたけどこっちはガン無視。

それから調べて分かったが、bikefridayは代理店があるわけではなく、取扱店が仲介をしているという状態の売り方らしい。
なので、トラブルがあったときに販売店によって対応力が変わると思うのと、商品知識もばらつきがあると思う。
なんにせよ安い買い物ではないので、サポートを得られるようお店で購入しているのでその辺もう少しどうにかしてほしいと思う。なんのために店で購入しているのかわからない。


一応寸法を載せておこうと思う。102.5mm73.2mm
エンドからの冶具使って溶接してるだろうからズレるなんてことはそうそうないことだとは思うけど。

画像検索する感じだとNew World Touristのディスク版とかシートステイにISO方式でマウントするモデルもあるみたいなので、そっちなら問題ないんだろうけど、もしこの方式のフレームの場合、AVIDのユニットしかつけられないので覚書で。


もう一つ、わかりにくいヘッドの固定方式。
これは変則だけどおおむね通常のアヘッドと固定方法は同じ。
フォーク裏に穴が開いているのでこれを使って引き上げてやる。

これがフォークを留めるクランプで二つのクランプを使い固定する。
因みにブラックオンリーなんだけど自分のはアルマイト落としてシルバーにした。

ホームセンターで調達した長いボルト、ワッシャー類でフォーク裏面穴から引き揚げてやる。

ワッシャーを使って締め上げていき、玉あたりが出たところで二つのクランプを締めて固定してやる。
説明書によると上のクランプで固定したあと、下のクランプを締めて与圧を加えるといった感じで固定するらしい。
これでフォークの固定は完了。

続いてコラムのチューブはただのパイプで、それを差し込みチューブとフォークのコラムを先ほど引き上げに使ってたパーツで共締めして固定するだけ。
コラムのポストは28.6mmなのでステムは一般的なものが使える。

塗料が厚いのかステムを入れるのがシブいシブい(ステム側はCNCで精度カッチカチ)
ゴムハンで叩いてやっと入った。

クランプ径は34.0とあまりないタイプ
シートポストの径は28.6なので別途でシムを購入し、最も一般的な27.2に変換して使っている
本家の完成車もシム入れて27.2にして組んでるみたいだけど、だったらなぜ最初から内径27.2のチューブを使わないのか謎。バランスが悪くなるからなのか、材料が調達できないのか。

デカール類は、結構しっかり貼ってあるので丈夫だとは思うけど、使ってきて擦れたりするところははがれてきたり浮いてきたりするところが出てきた。
通常はホワイトカラーだけど、アップチャージして他の色にもできるので自分はイエローにしたのだけど、旅の道具として使う人なら確実にはがれてくると思うのでわざわざアップチャージする必要もなかったかなと思う。
なんなら剥がす前提でデカール自作してもいいんじゃないかと思う。

あとは不明だったのがワイヤーのルーティングだけど、ダウンチューブ裏についてるのはただの通しの穴で、アウターのストッパーもBB裏ガイドもついていなかった。
一体どうやって留めてやればいいのか不明。

BB裏にはM6のタップ穴があったので汎用品のシマノのワイヤーガイドを取り付け。
ダウンチューブ裏には汎用のワイヤーアジャスターを取り付けてストッパー代わりにして運用できるようにした。
資料を販売店に要請したところ純正の完成車はBB裏に特殊なガイドがついていてそこにアウターワイヤーも留まるようになっているようなのだけど、だったらその特殊部品も付属してほしかったなとも思う。

最後に付属品
マニュアル
クリスキングの付属品
リフレクター類

あともう少し、乗ってみての感想など。

折り畳みとしての性能だけど、自分は折りたたみをこれしか所有してないので一概に言えないけど、折り畳みやすさとしてはそこまで高くないと思う。
まず、他のバイクのように自立しないのでパッキングはしにくいのと、個人的に一番気になるのが、折りたたんだ時にシートステーの爪が地面につくところ。
この爪を万が一ガツンとやられたら組み立てに支障がありそうなのでこわいのだけど、パッキング時に念入りに養生しなければいけない箇所じゃないかと思う。
実際、飛行機輪行でリアエンド歪んだ話も聞いたし、自分自身もチェーンリングをやられたことがあるのであり得る話。
まあ、畳みにくさはあるけど、従来のツーリングバイクと比べれば比じゃないくらい早いし小さくもなるのでここは折りたたみ自転車というよりは、ツーリングバイクだけど折りたたみも可。ととらえた方がいいかもしれない。

走行性能の方だけど、これはめちゃくちゃよく走る。
一般的なクロスバイクに追従するくらいよく転がってくれるのでそこらのフルサイズツーリングバイクから乗り換えても遜色はないと思う。
ホイールベースが長いせいか操縦感も、小径にありがちなハンドルのクイックさ皆無。ダートの下りでもガンガン行ける。
しいていうなら、ペダルを回してないと減速しやすいこと、コルゲーション(洗濯板状の悪路)には弱いという小径ホイール車全般に言える欠点くらい。

車輪径も小さいので強度出せるし、フレームも小さくガッシリしているので耐久性、丈夫さも並みのツーリングバイク以上じゃないかと思う。
荷を積んだクロモリバイクにありがちな、フレームがよじれる感じも全くない。
実際、世界でも屈指の悪路と名高いタジキスタンのツーリングもノントラブルで耐えたので性能、耐久性は折り紙つきだと思うし、これからもこのフレームでいろんなところを旅する機会はあると思う。

オーダーフレームといっても工業製品然とした品質なので、所有欲を満たしたいと思って購入検討するなら同じ金額でもよっぽど国内のビルダーに頼む方が細部まで仕上げられたものを作ってくれると思う。これは逆に道具として使う自分にとっては好都合だったけど。
これから購入を検討している人は、よっぽどの僻地じゃなければKHSの折りたたみでも同じことはできるのと、そっちの方が各段に低コストで総重量も軽くなると思うので、よっぽど拘りがなければ個人的にはお勧めしません。
逆に、インフラの期待できる先進国しか行かない、とかならロードタイプのポケットロケットとかならおすすめできるんじゃないかと思います。

自分は納車してからがっかりするポイントも多かったの不満点も書きましたが、今後検討している人に参考になればと思います。

 

2020年1月 追記

2019年モデルからポケットラマは三角フレームのダイヤモンドラマが標準になった模様。
従来のメインチューブが1本のモデルは廃止。
体重制限は依然と同じようで~108kgまで、スローピングのフォークのタイプのものを標準。
アップチャージで自分のと同じヘビー仕様の~150kg、ごんぶとストレートフォークもラインナップ。
リアDisc台座の位置も変更されシートステー上部に移動。標準的なISOなのでAvidしか使えない問題も解決。

NWTよりは重いだろうけど、ヘビー仕様をラインアップしていることからするに、標準は自分のバイクより軽い造りになっていると予想できる。
それでいて強度を出せる三角フレームなので、正直この仕様なら全然購入選択肢に入れてもいいんじゃないかと思えるくらいにはなったと思う。
使用用途を同じとして、購入を悩むとするなら、強度、剛性の高いラマか、もしくはメインチューブは1本だけど重量の軽いNWTをとるかといったところ。

また旧式の台座の話になるけど、有識者に聞いたところこれはこの位置にBBユニットを置くことによってユニット自体がチェーンステーシートステーを結合する役目を果たすのでリア周りの剛性、強度が飛躍的に上がるとのこと。優秀な設計ではあるようだけどAvidしか使えないというデメリットと秤にかけるとまあ微妙なところ。

細かいアッセンブルはこちら

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