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私的名盤 Angra/Temple of Shadows

私的名盤
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ブラジル、サンパウロからのAngra。
2004年発の4作目となる
ジャンルとしてはメロディックスピードメタルにカテゴライズされるこのバンドということでジャンルの話からになるが、メロスピというとまず一般的に「クサい」ということ
なにがそんなクサいのかというと、音自体はドコドコしたドラムとベース、キラキラしたシンセ、ギター等上物で構成されまあ普通にカッコ良かったり、しなかったりもするのだが、演出がなんかアレだったり、極めつけはテーマがファンタジー、神話がモチーフの歌詞であったりと、真面目に「ドラゴンを倒し~」とか「王のため、国のため、山のため~」なんて歌ったりしている

ここで一つメロスピにおいてイタリアの大御所であるバンドのアーティスト画像をご覧いただこう


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ソードwwww
ビジュアルもそれっぽいからそこそこ様にはなってるが冷静に、そこそこのおっさんになっても「伝説の剣を~♪」とか歌ってやってるわけだが当の本人達は至って真面目に作品造りに取り組んでおりこれが突っ込みも入れる隙もないくらいにガチww
もはや中二とかも言ってられないレベルなのである
それってどうなのよww

いやもうむしろ・・・・ 最高かよ!
そしてどういうわけかいろいろあってこの上の画像のバンドのVo.が現在AngraのVo.を務めていたりする

やっと本作の話になるがそんなわけでメロスピらしくこのアルバムもストーリー風なコンセプトアルバムとなっている
、のだがメロスピのそれらと大きく違ってきてかなり真面目な内容となっている。
このアルバムで取り上げたテーマが11世紀の十字軍テンプル騎士団
内容をざっと抜粋すると、敬虔なカトリック教徒のシャドウという青年が主人公なわけだが、彼は十字軍として幾多の聖戦に出向く。
その戦の最中で怪我を負うことになるのだがそれを助けたのがシャドウが「悪」だと思い込んでいたイスラム教徒の兄弟
貧しいながらも家に招き入れ看病してくれた事にシャドウは「自分が信じていたカトリックとはなんだったのか、自分がしてきた聖戦とはなんだったのか」と改めるというもの
今作は、本来宗教とはより良い生活、人間関係を築くためのものだが現代社会においてもその宗教が火種になって戦争が起こるという矛盾点を取り上げたアルバムとなっている

ちなみにこのアルバムが出されたのもイラク戦争の翌年。
そしてこのアルバムの後、Angraのメンバーがカトリックから無宗教になったというから驚きだ
我々日本人にはいまいち解りにくいところであるが、この宗教を改修、もしくは辞めるというのは生き方そのものを変えるような大きな決断であることだと思う

で音の方はといえばAngra十八番のメタル、クラシック、ラテン音楽を見事に融合させたスピードメタルになっている
M1のイントロが終わればM2 Spread your fire、M3 Angels&Demons とスピードメタルが続く
プログレッシブなM7やポジティブな印象を受けるM5など変化に富んだ安定のAngra節
また豪華なことにガンマレイのカイハンセン、ブラインドガーディアンのハンズィキアシュとゲストVo.にもこれまた大物ぞろいとなっている

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