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2018/07/06 ロードサイド~アリチュール 標高4000での天気
相変わらず夜通しバラバラという雨音が続いていた
外を見るとごく僅かに晴れそうな兆しがあるのでとりあえずコーヒー入れて過ごす
気温は昨晩から同じくの0℃くらい
陽が高くなってきたのか雲が少し薄くなりだしたのでそのタイミングでテントを撤収して出発
酸素薄いのでつらい
昨日まではそこまででもなかったと思うけど川沿いを離れたからか今日は草木が一切生えず荒涼とした大地が続く
ここでピークの4272m
今日は朝からダートだけどどういうわけかこのてっぺんの数十メートルだけ舗装路
一旦4000くらいまで下がったあとの20数キロ先に再度ピークがある
ここで再度登り直して4168m
雲が近すぎて、もうなんか、天井近い近い近いィ!!みたいな気分
ここからは今日の目的地のアリチュールまでは下り基調
ここで雨が降り出してきた
気温も10℃以下で風が強く思ってたよりだいぶ過酷な環境
シャシクル湖が左手に見える
少し下ったところで今度は5mmくらいのヒョウがバラバラバラと音を立てて降り出した
逃げる場所もなくその氷のツブテを全身で浴びるしかなく腕とか顔面とかめちゃくちゃイタい
一番いい時期を選んできてるのにまさかそんな凶悪なものが降るなんて思ってもいなかった
自然は美しい、とかそんなお花畑みたいな感情は一切なくただひたすらに脅威でしかない
しかもこのタイミングでまたパンク
今度は後輪でまたも金属片が刺さっていた
もうこっちはサマルカンドで買った新品タイヤに交換する
とにかく雲から逃げるために走らなければならない
遠くの方に白い四角いレゴブロックみたいな家が並んでいる
下り坂の下にアリチュールの集落が見え出した
この集落が見える丘のピークまでくるとやっと霧雨にかわりだした
とにかく指先が凍えていたいので建物に入りたい
アリチュールに着くと集落の中にあった宿に宿投
今日はなんとか助かった、ほんとにそんな気分だった
このアリチュールは標高3900とごくわずかにだけ標高が低い
しかし周囲はぐるっと4000~5000mの山々に囲まれている
低いところを流れる雲はその山々にぶつかり数百メートル先のいたるところで雨や雪を降らせているのがみてとれる
今まで見たことのないすごい光景が目の前に広がっていることが信じられない
宿のおっさんに今日の天気はどうだったかと尋ねると朝少し振っただけでずっと晴れだったと言っていた
つまりはそういう環境で高度が数百メートル違うだけでここではそれだけ差がでるのだろう
そして今日はその雲の中からここまで降りてきたということになる
標高4000での天気というのは常識を逸していてまるで理解できない
集落の真ん中には手押しの井戸があるのでここで飲料は確保できた
ボトルをいっぱいにしておく
すごいところに来てしまったと思う
宿の晩飯
家の中はストーブがついていて暖かい
ここはもちろん電気も水道もない
これ、毎日こんな天気ならほんとにやっとれんなぁと先に不安が残る1日だった
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